台風の中で嵐を呼ばない選挙

台風が来る中、投票に行ってしまいました。

投票所が市民会館かつ投票日に子供向けコンサートがあるため、コンサートのついでに行くかぁ、と期日前投票を怠ったらびしょぬれでした。

選挙結果は自公勝利。おめでとうございます。

焦点は9条と消費税増税するか否かになるんでしょう。目先の問題としては日本国債の利回りがあがるかどうかでしょうね。海外での金利上昇もさることながら、安倍首相が財政目標を先送りしてからはじり高の展開。

30年債は0.92%という「天井」に再チャレンジする展開です(下図参照)

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(出所:Bloomberg

金利上昇したら(今後発行する分の)国債の利払いが膨らみます。

が、結論何もしないんでしょうね。10年利回りは上がれば、日銀が買うのでそりゃ借金はし続けますよ(下図)。

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(出所:Bloomberg

膨らみ続けた借金は

①超インフレ(紙幣を無理矢理刷って返す)

➁超増税

で返すというのが古今東西のオチです。最近はブラジルっていう国がこのパターンにハマってました。どうなることやら。

【読書感想文】歴史に消された18人のミステリー と最近の企業不祥事

私、読むと止まらない分野がありまして。ファンタジー、推理、歴史なんですよ。(会社で推薦される「ビジネスで○○!」の類の本は目次だけで満腹感が出しまうタイプ)

 

本書はまさしく歴史と推理の掛け合わせもの。牛丼でいうとつゆだくだく、卵のせ、大盛り状態です(不健康イエーイ)。取り上げられた18人の内、奥州藤原氏の最期を招いた藤平͡泰衡、坂本龍馬を育成した河田小龍三井財閥を作り上げた三野村利左衛門といったマニア心をくすぐるチョイスがあるのも嬉しいですね。

 

マニア心の赴くままに感想文を書きあげたいところですが、それでは本書のいいところが伝わりません。そこで「坂本龍馬」の項を用いて、本書の教示を探っていきたいと思います。

 

【歴史や物事を捉える時の要点】

 執筆者の中津文彦氏いわく、歴史の重要イベントは遠景、中景、近景に分けてとらえるべし、としています。例えば、龍馬暗殺事件の真犯人は?という事象に対しては

近景→事件の模様 中景→当時の京都市の状況 遠景→時代背景

(近景)事件の模様だけに着目すれば、事件現場に新選組の下駄と太刀が残されており、犯人は新選組とするのが妥当。

(中景)しかし、当時の京都市新選組より公的な組織として見廻り組がいた。当時の龍馬は公式にお尋ね者であり、見廻り組が常にマークしていたはず。なぜ、暗殺だけを新選組に任せるのか。

(遠景)さらに時代背景をみると、龍馬や勝海舟を中心に軍事行動を避け、平和的に幕府体制の撤廃を主張する「廃幕派」、軍事的決着を望み幕府体制の徹底的な消滅を主張する薩摩藩を中心とした「倒幕派」に分かれていた。見廻り組内にも様々な主張があり、当然「倒幕派」もいたとすると。。。

より詳細な推理は本書をお読みください。推理本は謎が解けるスカッと感がいいですね。もう牛丼につゆを・・・以下略。

【企業不祥事にも同じ要点が当てはまる?】

 最近、大手自動車や鉄鋼会社の不祥事が報道されていますね。神戸製鋼の件を例に同じフレームワークを使って、不祥事の真の要因を探ってみましょう。

近景→不祥事の内容 中景→当時の企業内組織の状況 遠景→会社を取り巻く状況

 (近景)不祥事の内容は報道の通りアルミ・鉄鋼・銅事業でデータ改ざんが行われました。では担当者が自分の保身のためにデータを操作した、と片付けてよいのでしょうか。

(中景)指摘されるのは神戸製鋼が素材メーカーの中でも保有する分野数が多く、縦割り組織になっていたことです。縦割りは各組織の専門化や部門ごとの競争心を向上させる一方、他部門に勝ちたい誘因が強くなり横連携がとりにくいという弱点があります。

(遠景)神戸製鋼は2期連続で赤字を出していました。金融庁の指針などに基づけば債権を破綻先の手前である要注意先に分類する可能性が出てきます。ここで見込み通りの収益を出せなければ銀行から貸出を受けれなくなるか、受けれても貸出金利の引き上げを余儀なくされるかの状況に陥っていたと推測できます。

本来であれば、業務を絞って効率化し、捻出した資金で赤字の主因となっている中国事業の貸倒引当金に充当するのでしょうが、恐らく縦割りし各部門の縄張り意識がつよい組織ではできなかったのでしょう。結果、現場の収益圧力が強まり、最終的にデータ改ざんを招いたと思われます。あくまで、推論ですが。

決算期 売上高 営業益 経常益 最終益 1株益 1株配 発表日
△1999年3月期~2013年3月期を表示
     2014.03 1,824,698 114,548 85,044 70,191 22.6 4 14/04/25
     2015.03 1,886,894 119,460 101,688 86,549 23.8 4 15/04/28
     2016.03 1,822,805 68,445 28,927 -21,556 -5.9 2 16/04/28
     2017.03 1,695,864 9,749 -19,103 -23,045 -63.5 0 17/04/28
  予  2018.03 1,880,000 80,000 55,000 35,000 96.6

17/07/28

(出所:Kabutan.com 神戸製鋼所 (神戸鋼) 【5406】:決算/業績・財務推移 [通期/半期/四半期] | 株探)

 

歴史はミステリーに富んでいるのでやめられません。止まりません。

なんのこっちゃ。

以上です。

日本株を動かすのはトランプじゃない!〇〇だ!(主成分分析の手習い①)

最近、統計ソフトの「R」にハマっておりまして。もう、学生時代にエクセルで苦労したのがウソのようにさくさくと難解な統計結果が出てくるので感動してます。そしてある思いが。。。

「この知識を全人類のために役立てよう!」

「この知識を使えばまねー、すなわち銭が手に入るのでは?」

 

以下、株式市場で銭稼ぎアイディアを探すことに堕した統計初心者の独り言です。

 

【株を動かす要素を探す手法】

通常、株の動因を探す場合は自分で影響がありそうな項目を見つけて図表を重ね合わせるのが一般的な手法です(回帰分析という方法もありますが、いずれ別項で)。

この手法では1対1でしか比較できないので、日経平均vsドル/円ないしはTOPIX vs 安倍首相の支持率、などなど総合指数を用いるしかありませんでした。でも、銘柄によっては日経平均と動きが乖離するものも多いですよね。

そこで主成分分析です。統計的な説明は統計科学研究所が非常に簡潔でわかりやすいので是非、ご参照ください。

http://www.statistics.co.jp/reference/software_R/statR_9_principal.pdf

かいつまんで書くと、複数の銘柄から共通の動因を数学的に算出してくれる手法です。良いところは、複数の異なるデータを一気に扱えること。弱点は、共通の動因が「何のか」は教えてくれず、自分で探さなければならないこと。

ではでは、早速テストしてみましょう。

 

【大手4社の銘柄でテスト】

今回は時間の都合上、集められたサンプルはJ.フロント、トヨタ自動車大林組日立製作所の4銘柄の年初来データです(本当は日次騰落率、ないしは標準化処理が必要ですが、時間がなく終値そのものを用いました)。

R起動!主成分分析発動!瞬殺で結果発表!早い!(エクセルだと数時間かかる)

  PC1 PC2 PC3 PC4
Standard deviation 1.50 1.09 0.72 0.19
Proportion of Variance 0.56 0.30 0.13 0.01
Cumulative Proportion 0.56 0.86 0.99 1.00

注目は寄与度(Proportion of Variance)。これを見ると、1つ目の共通要因で56%、2つ目で30%、合計86%の値動きを説明できるそうです。問題は、じゃぁ共通要因ってなんなのさ、ということ。

共通要因が各銘柄に与える影響度(≒固有ベクトル)に各銘柄の値を代入して、共通要因1(第1主成分)の(主成分)得点推移を出します。とりあえず、ドル円と比較してみますか。

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うーん。あてはまりはよくない。そこでユーロ/円と重ね合わせると

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うほ!ぴったり。つまり小売りのJフロントも、天下のトヨタ自動車も、建設の大林組も、インフラ設備の日立製作所ユーロ/円の上下動に大きく振らされているという仮説が建てれます。

なお、銘柄によってユーロ円の影響の大小は異なります。

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+1か-1に近づくほど影響が強い。上の二つのH(大林組日立製作所)はユーロ/円の上昇による下支えが期待される一方、T(豊田自動車)はほぼ関係なし。J(Jフロント)の株価には逆風となる可能性が指摘されます。

 まぁ4銘柄しかないし、データ加工も仕切れなかったので、あくまで仮説の一つです。

 

うーん。銭にはならんのぉ。

【読書感想文】100年予測 とアメリカが中東を平和にしない理由

地政学」は胡散臭い学問と思っていましたが、この本を読んで全く印象が変わりました。まじmust readな本です。

フィクションで有名なハヤカ〇文庫から「ノン・フィクション文庫」というカテゴリーで出版されています。(この区分がある時点でハヤカ〇自身は、自分の立ち位置をよくよく理解しているものだと思われますな。さすが)

つらつらと感想文を書こうとしているときにホットな話題が中東から2つ出てきたので、これを題材に見ていきましょう。

【米国の中東に対する基本姿勢】

米国とトルコ、ほぼすべてのビザ発給を互いに停止 - BBCニュース

イラン 米国が核合意離脱なら対抗措置もあり得る - Sputnik 日本

いずれも米国が中東2大国に対して圧力を強めるとの報道。米利上げでトルコの資金繰りが懸念される中、中東情勢に他する不安も相まって、為替市場ではトルコリラが対ドルで3.4近辺から3.7近辺まで▲8.9%売り込まれています。

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(出所:Yahoo! Fiance 10月13日時点)

しかし、なぜ米国は中東に対して混乱を引き起こしてばかりなのか?

オバマ前大統領は違う?いいえ。彼は従前の大統領より「非積極的に関与」しただけで、中東問題を根本的に和平へ向かう道筋は建てていません。

おかしくありません?フセイン政権を数週間で打倒できる米国の力をもってすれば、中東を制する親米勢力の台頭を擁護することは十分に可能なはず。なぜそうしないのか。

 

ノン・フィクション・モードのハヤカワ、、、、もとい

「100年予測」の筆者であり「影のCIA」と呼ばれたジョージ・フリードマン氏はズバリ

 

米国の外交戦略の基本は

「世界に米国以外の大国は作らない。そのため、各地域はほどほどに混乱していたほうが良い」

と述べます。

中東に親米勢力が仕切って平和が来るより、各国がお互いにらみ合って勢力を潰しあってくれるほうが望ましいのです。

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(出所:Google Map)

中東の地図を見ながら歴史を振り返れば、わかります。

面積だけが国力を示すわけではないですが、ほぼイコールとみなすとリビア、エジプト、サウジアラビアイラク、イラン、トルコが中東の大国といえます。そしていずれも戦後に力をつけていきましたが、、、

2003年、イラクは米軍の進行(イラク戦争)でフセイン政権が瓦解。

2011年、エジプトは国内の反政府勢力によりムバラク政権が崩壊。

リビアカダフィ大佐の下、核武装まで行いましたが、同じく2011年に欧米連合軍の軍事的介入に屈しました。

残るはサウジ、トルコ、イラン。サウジは親米国。となれば、米国が押さえつけるべきは消去法でトルコ、イランしか残らない。だから2か国への圧力は継続する。

 

というわけで、中東に平和は訪れないわけですが、フリードマン氏いわく「最後はトルコが台頭してこの地域を制する」だそうです。

信じますか?ハヤカ〇を(くどい)

 

なお、ハヤカワ・ファンアジー文庫は好きです。以上。

【読書感想文】政治改革の熱狂と崩壊 とアベノミクスの終わり方

時々、期待しないで手に取ってみたものの、読み込むと止まらない本があります。

この本は自民党時代は田中角栄に仕え、その後は小沢一郎とともに自由党を仕切った藤井裕久氏の著書で、最初は政治家の自慢語録だろうと大して期待せず立ち読み。

気づいたら家の中で読んでた。。恐るべしKADO〇〇WA文庫。

 【政治のサイクル】

藤井裕久氏は大蔵官僚時代を含め、1960年~2000年代前半まで計40年も政局を見守ってきただけあって、文章は臨場感に富んでいます。とりわけ印象に残ったのが、政治も経済のように循環するものであり、

夢を売る政治家とそれを尻ぬぐう政治家

が必ず大別される。象徴的な政治家は田中角栄であり、彼が掲げた「列島改造計画」の名のもと、就任した72年7月から大幅な公共支出の拡大にまい進。

需要拡大に寄与したが、、、、、最後はインフレ率の大高騰を招いてしまった(下図)。

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(出所:統計局)

結局、福田、三木、大平など後任の首相が後始末(金融引き締めや財政緊縮)をせざるを得ない羽目になるのである。とな。

藤井氏は、 

夢を売る→民衆が熱狂する→政策が一方向に突っ走る→大規模な副作用が来る

のパターンは繰り返されてきたとしている。

 

アベノミクス

翻って現在。 アベノミクス田中角栄と同じようなパターンを辿りつつあるとの警鐘を藤井氏はならしており、40年のうんちくを見せつけられると納得感がある。

では、アベノミクスが引き起こす大規模な副作用は何だろう?

様々な意見が出されていますが、個人的には建設関連を除く内需産業の苦境だと思います。日銀の短観(企業の業況を示す)が2007年来の高水準になって話題となっていましたが、波に乗れている産業とそうでない産業の差ははっきりしつつあります(下図)。

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(出所:日本銀行

早い話がスーパー金融緩和策とそれに伴う円安で潤う産業と、全く恩恵を受けれない中で非正規雇用者の賃金上昇に苦しむ産業(主に小売業)と大別されていくわけです。しかも、円安で潤う企業は労働者に配分せず、海外進出を積極化していくので国内にお金は回らず、 内需産業の業況は改善せず。

最後は人件費の高騰に耐えられず内需関連産業における企業業績の大幅な悪化で「アベノミクスという熱狂」は終了すると妄想しています。

 

書きながら今年のボーナスが心配になってきた。いやだ。寝よ。

伸び悩んでる?ヒントは外にあるよ

ボーナスは伸び悩み(むしろ減額の兆しがちらつく)。当初はショックだったものの、夏休みムードに浸るうちに気持ちは前向きになってきました。ネットサーフィンでもなぜか明るい記事を目につくようになります。

借金10億円の旅館を甦らせた素人女将の奮闘 | 恋愛・結婚 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準toyokeizai.net

人間、不安に駆られると暗い記事ばかり読み漁り、吹っ切れると明るい記事が目に入るんですな。不思議だ。

 

お嬢様から借金まみれの女将からの大復活。ただ、目を引いたのは

「〜女将業を教えてくれる人はいない。知子さんは従業員たちの仕事を見ているしかなかった。すると、これが功を奏した。老舗旅館が抱える、数々の問題が見えて来たという。」という箇所。後、会社の窮状を告げ、去ってもらう人には去ってもらったこと。

 

つまり、①門外の人が、②大胆な効率化、を行うのが企業など組織の復活パターンだな、と改めて思ったわけです。

 

逆に危機に陥っている大企業はというと

biz-journal.jp

危機的状況に陥る2年前からこの様子。①内輪の人が、➁効率化より目先の成果を優先する、とこうなるんですね。

 

我が社は。。。。。

 

いや、今は夏を楽しむべきだ。

うん、多分そうなんだ。。。

 

 

 

【斜陽産業ウォッチ】銀行という金融総合商社が専門業者に押される

取引先の銀行の方がよく言うんですよね、「うちは斜陽産業だから

そう言われると我が社と我がボーナス的には困るわけなのですが。。。

どうせ、上半期が終わったところで営業成績が振るわなく、上司に敗因分析を求められるので先んじて調べて見ました。

 

銀行という産業は「貸出」、「送金」、「(投信など)販売」、「預金」が四大業務だそうです。

Lecture 1 銀行の主な業務 | 金融基礎講座 || 群馬銀行 新卒採用サイト

「送金」、「販売」、「預金」はインターネット銀行が押されていますが、今や銀行の本命である「貸出」も新勢力が台頭しつつあるようです。

 

「預金が必要じゃない貸出ビジネス」?

勢力の名はクラウドファンディング、個人がファンディング会社を介して企業に貸出を行うビジネスが規模を伸ばしています。

国内クラウドファンディング市場の調査を実施(2016年) | 市場調査の矢野経済 ICTユニット

従来の銀行システムでは、個人が預金して銀行がその資金を元手に貸出。銀行は預金金利という形で貸し出しに伴う利益の一部を還元する。 

 

ところが、このシステムでは預金金利に回せる金利はほとんどない。であれば、もういっそのこと預金業務を無くし、仲介に徹すればいいんじゃん、浮いたコストで投資家に還元できる金利も増えるし。

 

この徹底とした「専業化」に伴うコストカットと預金対比で「高金利」を背景にクラウドファンディングの規模は拡大しているそうです。現在は478億円(2016年度、見込み値)と全体の貸出残高(4.82兆円、日本銀行集計、2017年3月末)では微々たる存在です。しかしながら、業界大手maneoのHPを確認する限り、利回り5~8%と高金利案件に特化しているため、シェアが伸びてないとも言えます。

 

日銀の「貸出約定平均金利の推移(平成17年4月)」を見る限り、国内銀行の平均金利は0.593%(低!)。中小企業向け貸し出しが多いとみられる信用金庫でも1.986%です。なのでクラウドファンディング企業が1~2%の案件も手掛けるだけの体力と知名度を有するようになったら、、、、

 

我がボーナスがやばい!

ヘルプミー!

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(貸出約定金利、2017年4月、日本銀行

貸出金利を参考までに集計してみましたが、じわじわと減ってるんですね。

こりゃもうからんわけだ。