日本株が大変にぎわっています。
日経にも特集記事ができ、PIVOTなどビジネス配信界隈でも様々な識者が意見を求められています。コロナ禍前の日本株と言えば、次々とファンドが閉鎖し、アナリストも英語をしゃべる人材が退出していくという絵にかいたような衰退産業でした。それが様変わりです。
日経平均株価が史上最高値を更新 最新ニュースと解説 - 日本経済新聞
さて、日経平均が4万円を一時突破するさなか、ここで日本株に投資をすることは手遅れなのでしょうか?それとも間に合うのでしょうか?
色々なケースがあると思うので、少しづつ掘り下げていきましょう。今回はバリエーションからの考察です。
バリエーションの代表的な指標にPER(株価収益率)というものがあります。
株価÷一株当たり利益(EPS)
という数式で利益対比で何倍の株価がついているのか確認するものです。
日経平均の予想ベースのEPSに基づくPERは、2022年末時点で12.15倍ですが、今は16.4倍まで上がってきました。僅か1年3か月で30%以上高いバリエーションになったということですね。
さてはて、このPER、株式投資の指標としてどこまで有効なのでしょうか。
日経平均のPERと1年後のリターンを2004年から比較してみました。2004年から各年末のPERと、その1年後にどのくらいリターンがあったのか計測したものです。なお、配当利回りなどは考慮していないグロスベースのリターンとなっています。
結果は、、、、全然無関係です。
(出所)日経、各種報道
じゃあ、3年、5年後を見てみるとどうでしょうか。
うーん。何とも言えないほどボヤっとした関係性しか見えてきませんね。
そこで別のバリエーション指標を見てみましょう。
PBR(株価純資産倍率)=株価÷一株当たり純資産
よくPBR1倍割れは上場している意味がない、という文脈で使われる指標です。なぜなら、株式の価値が1を下回っている場合は、会社を解散して純資産を株主に配分した方が価値が大きくなるからです。
各年末のPBRと3年後のリターンを見ると、PERよりハッキリした関係性が見て取れます。この関係性に基づくと、PBR1.5倍より低いところで買えば3年後に笑ってる可能性はあると言えます。
さあ、今の日経平均のPBRは、、、1.49倍!(2024/3/12)。うぅギリギリのラインです。つまり、バリエーションから見ると、新NISAの枠を日本株にフルスロットルでぶっこむんだーい、というのはお勧めできず。まぁ積み立て枠でボチボチやりましょうという仮説になるかと思います。本日もお後がよろしくないようで。
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